声に出したい日本語

たとえば、いのおけい

ミュージックシーンにおけるアイドルソングについて考えた

冬ノ介が愛しくてたまらないみなさんこんばんは。

東京エイリアンブラザーズ最高ですね。

とことんツボを付いてくる演出、セリフ、演技、伊野尾くんの可愛さ引き出されすぎてて正直戸惑ってます。何度も見るには劇薬すぎる。

 

 

ところでHey!Say!JUMPの「COSMIC☆HUMAN」が8月1日にリリースされましたね〜〜!!!

伊野尾くん、初めての主演作品の主題歌担当本当におめでとうございます!!!!

 

 伊野尾くんの、努力家で過去を肯定する強さに惚れてジャニオタになった私なので、今回のハマりまくっている役の演技のお仕事と、そのドラマの主題歌を背負ってる伊野尾くんが本当にかっこよくて好きすぎてたまらないです。

 

さて、そんな伊野尾くんがセンターに立つCOSMIC☆HUMANですが、圭人くんの留学前最後のシングルでもあります。

私は今まで、フジファブリックをはじめとして音楽を生み出す人たちに惚れ込んできたので、Hey!Say!JUMPを好きになるまではアイドルが売り上げの首位にいようがどうでもよく、届く人に届く音楽に意味を見出してきました。

でも、アイドルソングはそうじゃないよなと思うところがあって、今回の新曲は日本のミュージックシーンにおけるアイドルソングについて考える機会となりました。

 

まったくの無学の人間が大きなテーマを語ろうとしているのは重々承知ですがお付き合いください。

 

 

 

音楽の解釈は人によって、時によって、様々です。


アイドルは本人自身が作品だからこそ、本人が紡ぐ言葉、歌とダンス、バラエティー番組での発言の一つひとつ、すべてがアイドルそのものを形成しているからこそ、アイドルにとっての歌とは、音楽とは、何なのかと。

 

長い時間、(わかりやすい例として)グループの後列の端にいた伊野尾くんの主演作品の主題歌、そして歌詞からも感じ取れる圭人くんへの応援のメッセージが込められているCOSMIC☆HUMAN。

 

 
端っこが定位置だった伊野尾くんが、9人の中心に立っている。
ダンスでは、絶対エースと呼ばれる山田涼介の両サイドに、伊野尾くんと圭人くんが立つフォーメーションがある。


そして、こんな歌詞。

胸張ってGo ahead 世界は狭いんだ
果てしない旅じゃない
さあ 一歩一歩 二歩三歩 ありふれた明日へ

・・・

You can be 迷ったってしょうがない
いつだって そう僕らは今を生きている
最短経路が正しいなんて誰が決めたの One more try

 

そんな二人を祝福するようにも感じ取れるし、8人で2年間活動するという新たな”挑戦”をするHey!Say!JUMP自身を肯定しているようにも思える。

 

そしてCOSMIC☆HUMANはめちゃくちゃポップで明るく、そんな重みなど感じさせない、軽やかな曲調が印象的です。

 

アイドルが歌う楽曲の歌詞は、プロが作詞したもので、そのパートを誰が歌っているかというところにどこまで意味があるのかなどわかりません。
しかし、D♭の煌めくキャッチーなメロディーの乗った前向きなことばたちに、感じるものがあるのは事実。

伊野尾くんが努力してきた道のりや、これから自分自身を切り開こうと茨の道を選択した圭人くんを讃え、祝福し、背中を押しているような歌詞と、仲が良いことで知られるHey!Say!JUMPが、9人でいることを誰よりも願う山田涼介がセンターにいるHey!Say!JUMPが、笑顔でこの曲を歌っている姿に、その関係性や思いまで推測してしまいます。

 

でもこの歌詞は本人たちの言葉ではないのも事実。しかし彼らが歌うからこそ新たな挑戦への後押しのように受け取ることができて背中を押される曲なのも事実。

そこにメッセージ性は確実にあって、音楽としての意味をきちんと持っている。


それはきっと、彼らが生み出したことばでなかろうと、彼らにとって本当のことばだからなのではないかと私は思います。

 

そしてアイドルだから、アイドルという職業が歌うことや踊ること、演技をすることだけのものではないからこそ意味のある歌詞もあるような気がします。

 

「僕らは今を生きている」。ありふれたことばだけど、アイドルというある意味現実味のない、遠い存在である彼らが歌うからこそ意味がある。

アイドルも、同じ時代を悩みもがき、苦しみながらも舞台に立ち、笑顔を見せてくれていて、それに勇気付けられ、元気付けられれる人たちがたくさんいる。

そこに音楽としての価値が大きくある。

 

 

昨年10周年を迎え、岡本が作曲、メンバー全員で作詞をした「H.our time」のなかでは、

 

喜び悲しみ 受け入れていきる
僕たちの夢には 幸せが隠れてる
共に共に 歩んで行こう
愛の在処は ここにあるよ

 

と歌われています。

 

そしてこれは、これまでにリリースされた曲たちの一節。
10年の歴史のなかで彼らが歌い続け、説得力を増してきたことば。

 

私はコンサートで聞いていても、音源を聞いていても、この曲のために彼らが紡いだ意思を持ったことばよりもこの部分が、響きました。やまちゃんが「愛の在処はここにあるよ」と歌い上げれば、本当にそうだなって涙が出る。


”売れているかどうか”と一括りにしてしまえばHey!Say!JUMPは人気で、ファンも多くいて、活動の場を失う心配などなく日々ちやほやされているように見えるかもしれない。
CDの売れない時代に悩むミュージシャンたちの発言に心を痛めていることを思えば、十分に売れている枚数が結果としてあるでしょう。そして、音楽ファンとしてそこに音楽本来の魅力や価値が本当にあるのかなんて、疑ってしまったりもする。

 

しかし彼らの音楽も、同じミュージックシーンの中に確実にあります。アーティストとして作家活動をするあらゆるミュージシャンたちと、全く同じ並行世界にいる。

生き方、思想、言動すべてが”人気”を左右するアイドルの音楽だから、アイドルが歌うから、意味のある音楽がそこにあるのだと。

彼らの生き様やそれらを彩る音楽は、私の人生を支え、応援してくれる。
10代を捧げたロックバンドのそれらと全く同じように。

 

アイドルが歌う音楽は、彼らをプロモーションするためだけのものではなくて、彼ら自身の表現の一部。
プロが書いた偽物のことばを口ばかりで紡いでいるのだろうか、だなんて思っていた自分を恥じています。

 

 

音楽の力は誰かの意思を、優しさを伝えてくれるものです。

私にとっての音楽は、背中を押して、寄り添ってくれるもの。

 

そしてアイドルが歌うから、より多くの人に届く日本のミュージックシーンの中心にあるからこそ華やかな世界。誰にでも伝わる、受け入れられる、美しいストーリーがCOSMIC☆HUMANにはあると思うし、支持されている”数”もそれにふさわしいものだと私は感じます。

ファンだからなのかもしれないけどね。

 


キラキラ輝くアイドルたちの、人間臭く懸命な姿。それらを彩り後押しする華やかで前向きな音楽とことばに込み上げるものがあります。こんなにポップで明るい曲なのに。

 


伊野尾くん、初めての主演ドラマの主題歌おめでとう。
圭人くん、2年間とっても寂しいけど、みんな待ってる。いってらっしゃい。

 

2年後、どんな歌が聞けるのかな。私はどんな気持ちでCOSMIC☆HUMANを聞くだろう。
きっと、もっと、説得力を持ったことばとなって、私たちに届けてくれるはず。