声に出したい日本語

たとえば、いのおけい

私にもアイドルに落ちるときが来た

私はアイドルとは無縁な人生を歩んできたと思っていたんです…伊野尾慧の沼にはまるまでは。

 

私のこれまでの趣味遍歴を思い返すと、

  • 小学生〜中学生:お笑い芸人(吉本若手にハマり∞ホール始め劇場に通い詰めた)とjealkb(ロンブー淳くんを中心とした問題のバンド)
  • 中学2年生〜:ロックバンド(フジファブリックをはじめポップなシンセサウンドが好き)
  • 高校2年生〜:小沢健二(アートとか思想的なものにハマりだした結果)

というかんじで、着々とマセガキ人生を歩んできたわけです。

小学生のころにはまった吉本ですが、神保町花月という芝居小屋がオープンしたころでもあって(当時はピース又吉さん脚本のお芝居なんかもありました)、純粋なネタライブよりも芸人さんによる笑いありの本気舞台を観に行ってたり、もう完全にマセてます。今思うとそんな12歳いやだ。

世代的に嵐全盛期だったんですね。巨人軍の坂本選手が人気だった時代だったり、アイドル的存在はメディアに多々存在してました。

しかし私はマセていました。

周りの子と同じ趣味は持ちたくない。(本当にこんな子ども嫌だ)

同世代がRAD・BUMPを聞いているころ、フジファブリックを聴きながら「儚い…情景が思い浮かぶ詞の世界観…卓越したギターテクニック…かっこいい…と、大人びた自分に自惚れてました。なぜならマセていたから。

嵐や韓流アイドルが流行する高校時代、わたしはマセているので、アイドルは小沢健二。最近は彼のアクションも増えて若いファンも増えていると聞きますが、当時は長い旅から帰ってきたばかりで日本でのライブを再開したばかり。もちろん高校時代、周囲に小沢健二を知っている人はほとんどいません。

 

そんなマセたわたしが。一生ジャニーズには無縁だと思っていたわたしが。

アイドルから享受できるものって、キラキラした圧倒的なオーラだけでしょ…って思ってたから。マセた私は学べるものとか、知識とか、知らない世界とか、そういうアカデミックなものを求めていたので、アイドルじゃないな、とか偏見で思っていたんですね。

 

でもそんなことなかった。アイドルは生きる知恵をたくさん与えてくれたよ…過去の私…

そんな私をアイドルの沼に落とした犯人がこの人です。

Hey!Say!JUMPの伊野尾慧。

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え?なに?天使なの?あざといとか知らない、かわいい好きです(即答)

ひょんなことから人生に絶望し、もう生きてるの辛いな私を救ってくれるものなんてなにもないな…と思っていたら、伊野尾さんに出会ってしまったのです。

これがすべてのはじまり。もう戻れない。アイドルってなに、存在が尊い。かわいい好き。

 

伊野尾さんのことは、TLで名前を見かけたことがあるくらいでほとんど知りませんでした。

Hey!Say!JUMPのことにはほとんど興味もなく、デビュー曲「Ultra Music Power」すらよく知らない。山田くんと知念くんは見たことある。あ、テレビで誰かがフジファブリックのこと話していたとTLでみたことある!程度の知識。*1(最後の知識に関しては、のちに有岡の大ちゃんが若者のすべて好きだなんて!好き!ってなるんですけど)

 

友人との会話に出てきて、どんな顔してたっけ?なんか可愛いって言われてる人だよね?って画像検索してしまったのが最後。動いてる伊野尾さんが見たい…声が聞きたい…若いころはどんな顔してたの?誰と仲いいの?ってもう知りたい欲がすごい。

それはもう、恋に落ちた音がしました。

好きになってからの2週間くらいは、もう恋に落ちてるので、楽しくて楽しくて、伊野尾さんの知らないところを知れるだけで跳ねる。知らない表情が見れるだけで幸せ。

「顔可愛いな」とか「動きがあざといな」とか、「なのにコメントのトゲがすごい!ただかわいいだけじゃないなんてずるい!」とか、それくらいだったらまだ引き返せたんです。

そんなときに小沢健二氏とHey!Say!JUMPの新譜が同日に発売するという私的ミラクルな2月21日、あくまでオザケンのCDを買いに渋谷に出かけたんですけど、みちゃったんですよね。アイドル雑誌を。2016年9月号の「H」を。

アイドルって雑誌の数すごいな〜でもこんなに集められるわけじゃないし、とぱらぱら立ち読みしていたところに、隅っこに残っていた昨年のH。表紙は伊野尾慧。

なんだこの透明感いい写真〜と中を読んでいくと

(大学進学や自身のアイドル活動について)

『楽しい、楽しい』ばっかりじゃなくて、楽しい思いをしてきている分だけ、つらいこととか嫌なこととかもあるけれど…でも、やっぱり楽しいことを覚えていたいと思ってるし。それって、自分の気の持ちようだと思うんですよね。 

 と語っているところに目がいって。

 そのとき、忙しさに心が疲弊して何もかも嫌になってしまっていたのですが、単純に人生の先輩としてそうやってアイドル活動にとどまらずに大学進学も、私生活も、楽しいことに貪欲な姿にかなり救われました。

アイドルってモテたいからやってるわけじゃないんだな、みたいな、今思えば失礼すぎる思い込みがすべてなくなった。

いろんなインタビューを読んだりしていると、9人いるHey!Say!JUMPのなかで目立つ機会が少なかったり、大学との両立だったり、かなりいろんな苦労や辛い思いをしていたことが分かっていきました。

そんな彼が、楽しいことだけやりたいなぁって語るのは決して無責任ではなくて、その精神性を貫くこともアイドルとしての姿勢なんだなと、伊野尾さんの発言に説得力が増しました。

かっこよくて可愛い男の子がキラキラしてる姿だけがアイドルだけじゃないんだ。って、伊野尾さんを見ていて初めて気づきました。とくに、中高生のファンが多いJUMPだから、ファンはかなり精神性とか生き方にも影響を受けると思うんですが、伊野尾さんに限らず健気に真面目に楽しく仕事をする彼らの姿って、ああ自分ってこうやって生きていていいのかな、って思わせてくれるんだなと。

私の人生にたりなかったの、それ!その前向きな生きる光!それ!って感じがすごかった。ひねくれた人生だけど、ひねくれたアイドルにハマるのも悪くないな、と思いました。

え?伊野尾さんひねくれてるよね?ジャニーズとして王道を行かない伊野尾さんが、好き。

 

(結論)

アイドル、その人自身を好きになってもらう特殊な職業だからこそ、生きる光なのである。

伊野尾はかわいい。

ここには50年分の思いがつまってるんですね。

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以上です。ありがとうございました。

*1:2016夏のFNSで、知念さんと有岡さんが若者のすべてを聴きながら花火をしたエピソードを披露したというわたし得なエピ。